妻曰く

プロジェクトマネージャーの妻による育児対応を巡る夫の記録

息子の生活リズムをジーナ式で整えた経緯

我が家の育児プロジェクトの初期課題のひとつは、 妻がなるべく早く職場に戻れる環境をつくることだった。

出産後6カ月以内に職場復帰すると決め、 3カ月でフルタイムで戻ったのだが、実家の援助も無いなかで、 保育サービスの活用などとともに復帰の実現でカギとなったのが、 息子の生活リズムが生後2ヶ月までに規則的に整ったこと。我が家ではジーナ式」という方法を参考にしたのだが、 それに至る妻の着眼点が興味深かった。我が家の経緯をまとめてみようと思う。

「赤ちゃんが欲しがったら授乳」では曖昧だ

ジーナ式は簡潔に説明するなら、 赤ちゃんの求めに応じて授乳したり、寝かしたりするのではなく、 授乳や遊びの時間を決めて管理するのが育児手法だ。


f:id:tnkdad:20190409030150p:plain妻が出産にあたり受講した育児教室では「おっぱいは赤ちゃんが欲しがったらあげてください」 と指導された。自分は「まあそういうものなのだろう」 と軽く受け止めてしまったが、妻の感想は違った。妻曰く「 何をもって『欲しがった』と言えるのか、 明確に定義できないのではないか」と考えたそうだ。

そもそも生後間もない赤ちゃんは「おっぱい欲しい」と自ら言えないし、泣く理由は空腹以外にもいろいろ考えられる。つまり息子がミルクを欲しがっているか確かめようにない。妻は「欲しがったらあげる」との説明に「そんな曖昧な要件定義では運用を回せない」とプロジェクト管理の視点から疑問を抱いたのだ。

そこで注目したのが知人も含めて広く実践例があるジーナ式だった。赤ちゃんが必要とする量については一応の目安がある(これも情報選別が必要なのだけれど…後述のジーナ式の本にも例示あり)。そこで赤ちゃんの求めに応じてあげる「デマンド・フィード」 ではなく、むしろ授乳時間を決めつつ1日に必要な量を飲めているか把握したほうが、 息子の発育に必要な授乳ができると考えた。

ジーナ式の挫折を避けるためにしたこと

我々夫婦も絶対にこれでうまくいくという確信があったわけではない。ネットで検索してもジーナ式が続かなかった」という話はたくさん出てくる。

ジーナ式に取り組む時に手に取る本といえば、提唱者である英国のジーナ・ フォード氏による「カリスマ・ ナニーが教える赤ちゃんとおかあさんの快眠講座」だ。正直なところ夫の自分が読み進めると「結局どういうこと?」 と思う面も無きしもあらず(そしてタイトルの通り母親ばかりの表現に父親として少し抵抗を感じつつ…) なのだが、本にある月齢別のスケジュールは大いに参考になった。 妻はそれをもとに資料づくりのノウハウを生かしてスケジュールをつくり、共有してくれた。

ただ本の通りにやらなきゃという発想だと、その通りにいかない場面が生じると、そこで挫折してしまう。そもそも「この時間でいく」 と決めれば、その時点から息子のリズムが落ち着くといったわけではない。ここについては実際に試行錯誤した先人の実践例をリサーチすることで、対処法を走りながら探った。先行事例から学ぶのは基本的なことだ。例えば整理されていて、具体例が豊富な「理系女子ママの徹底リサーチ子育て: rikejo.net」などを参考にさせて頂いた。

【まとめ】「要件定義」 を明確にした

改めてまとめてみる。

○授乳のタイミングについて「赤ちゃんが欲しがったら」 というのは明確な定義が難しいし確かめようにない。

○それならば必要と考えられる量を決めて、 時間を決めるほうが判断もできる。

○その観点で実践例も多いジーナ式に目を付けた。 先行事例も参考に取り組んだ結果として、 息子の生活リズムは早々に整い、妻の仕事復帰を可能にした。

「親は赤ちゃんが欲しがることに敏感になるはず」 という意見もあるかもしれない。だが仕事で「要件定義」 の大切さを肌で感じている、さらにいうと苦労しているであろう妻からみると「それだって感覚の域を出ない」と感じたのだろう。 夫としても、妻の発想は納得できるものだった。

息子は夜もぐっすり寝るし、泣き続けることも稀になった。もちろんぶち当たる課題は本や先行事例がぴったりはまるものばかりではない。我が家では問題にぶつかるたびに妻がその課題解決力を発揮した。これからその個別の具体例についてもブログで書いていきたい。また息子の生活リズムが落ち着き、自分で寝られ、泣き続けることもあまりなくなったことがもたらした効用についてもまとめていきたい。