妻曰く

プロジェクトマネージャーの妻による育児対応を巡る夫の記録

離乳食は市販品or手作り?リスクとコストで考えた

子育てのステップのひとつが離乳食の開始だ。生まれて初めて食べ物を口にすると考えるとすごいことだ。息子もほぼ平均的に大きくなって首もすわったので生後5カ月目の週末、タイミングを見計らって試すところから息子の食生活が始まった。

ここでも妻の知見をどう生かしたのか紹介したい。

初期はコスト優位な手作り

まず離乳食初期は食材の数が少ないところからスタートする。調理済みの商品も思いの外充実しているが、我が家は手作り中心で始めた。妻曰く「初期の単純な離乳食なら、手作りしたほうが圧倒的に安いし、食材のバリエーションも増やしていきやすい」

f:id:tnkdad:20190409222046p:plain離乳食は保健所の3ヶ月検診のときに「軟らかくクタクタに煮ましょう」「 裏ごししましょう」といった具合に教えられたのだが、妻は「クタクタの基準もよく分からないし、時間もかかる」と言っていた

我が家では電子レンジで加熱した食材をミキサーで粉砕する調理法を多用した。「手間暇かけて」「愛情込めて」を全否定する気は無いし、そもそも妻は料理好きだ。でも妻はそれ以上に「クタクタにしても労力もガス代などのコストもかかる上に、電子レンジ調理と比べて栄養など品質が上回るわけでもない」と考えたそうだ。

離乳食はなめらかで飲み込みやすく(これも基準が不明瞭なので息子の反応をみて検討した)ものであり、材料は野菜と水というのははっきりしている。その方法として実施コスト(費用や時間などの労力)が低いのは電子レンジとミキサーでだ。育児中にリスクを低くするためにも火を長時間かける調理はできるだけ避けたほうがいいとも妻は判断した。離乳食の本によっては、すり粉木とすり鉢で潰すという説明もあったが、繊維を潰すのが目的ならばと、みじん切りしてからレンジにかけることにした。

妻は週末に一気に調理をして冷凍し、要領もコスパも良く準備した。息子も(親バカ的な視点といわれたが…)両親に似てカボチャやイモなどをパクパク食べた。 おかゆは作る時間がかかるので手作りにこだわらず粉末状のパックを活用した。

中期以降はレトルト活用

生後7カ月くらい以降になると離乳食もレベルアップし、調理工程は複雑になってくる。妻曰く「調理工程が複雑になるほど雑菌繁殖や食中毒リスクがあがるから、おとなしくレトルトも使おう」と思ったそうだ。 妻は「私は食品管理についてはあくまで素人。調理の知識も離乳食の知識も十分でない親の発想だけより、プロが企画したレトルトのほうが赤ちゃんの成長にいい可能性が高い」とも強調していた。また食材や調理が複雑になるほどコスト面でレトルトに比べた手作りの優位性が小さくなるのも事実だ。

そのような判断で、おとなしくレトルトを使うことにした我が家。ただレトルトの栄養表示の数字や厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」をみてレトルトだけでは野菜が足りないと思ったらしく、妻の判断で野菜がとれるスープをプラスすることにした。息子も生後9カ月になり、今では平日はおかゆ+レトルトの主菜+スープ」の定番献立で、 規則正しく食事を食べている。レトルトになれると、 食事できる場所が確保できれば外出時に持っていきやすいメリットもある。

まとめ:成長に合わせコストと手間、安全性を総合判断

我が家の離乳食のコンセプトをまとめると

○初期は手間も少ないのでコストが安い手作り中心にした

○中期以降は食材や調理工程が複雑になるので、 リスク管理の視点からもプロが企画したレトルトをためらわず活用

という流れだった。

余談だが低コストでレトルト離乳食の調達は夫である自分が主担当を務めている。お店ではつい離乳食コーナーを見てしまうようになったので、価格の相場も頭に入ってきた。赤ちゃんのレトルト食品は本当に思った以上に充実していて、正直大人でもおいしい。和食のレトルト離乳食を外国人観光客らしき人が買っていく姿も時々見る。ネット通販でもすぐ調達できる。離乳食ひとつとっても世の進歩を実感する

息子の生活リズムをジーナ式で整えた経緯

我が家の育児プロジェクトの初期課題のひとつは、 妻がなるべく早く職場に戻れる環境をつくることだった。

出産後6カ月以内に職場復帰すると決め、 3カ月でフルタイムで戻ったのだが、実家の援助も無いなかで、 保育サービスの活用などとともに復帰の実現でカギとなったのが、 息子の生活リズムが生後2ヶ月までに規則的に整ったこと。我が家ではジーナ式」という方法を参考にしたのだが、 それに至る妻の着眼点が興味深かった。我が家の経緯をまとめてみようと思う。

「赤ちゃんが欲しがったら授乳」では曖昧だ

ジーナ式は簡潔に説明するなら、 赤ちゃんの求めに応じて授乳したり、寝かしたりするのではなく、 授乳や遊びの時間を決めて管理するのが育児手法だ。


f:id:tnkdad:20190409030150p:plain妻が出産にあたり受講した育児教室では「おっぱいは赤ちゃんが欲しがったらあげてください」 と指導された。自分は「まあそういうものなのだろう」 と軽く受け止めてしまったが、妻の感想は違った。妻曰く「 何をもって『欲しがった』と言えるのか、 明確に定義できないのではないか」と考えたそうだ。

そもそも生後間もない赤ちゃんは「おっぱい欲しい」と自ら言えないし、泣く理由は空腹以外にもいろいろ考えられる。つまり息子がミルクを欲しがっているか確かめようにない。妻は「欲しがったらあげる」との説明に「そんな曖昧な要件定義では運用を回せない」とプロジェクト管理の視点から疑問を抱いたのだ。

そこで注目したのが知人も含めて広く実践例があるジーナ式だった。赤ちゃんが必要とする量については一応の目安がある(これも情報選別が必要なのだけれど…後述のジーナ式の本にも例示あり)。そこで赤ちゃんの求めに応じてあげる「デマンド・フィード」 ではなく、むしろ授乳時間を決めつつ1日に必要な量を飲めているか把握したほうが、 息子の発育に必要な授乳ができると考えた。

ジーナ式の挫折を避けるためにしたこと

我々夫婦も絶対にこれでうまくいくという確信があったわけではない。ネットで検索してもジーナ式が続かなかった」という話はたくさん出てくる。

ジーナ式に取り組む時に手に取る本といえば、提唱者である英国のジーナ・ フォード氏による「カリスマ・ ナニーが教える赤ちゃんとおかあさんの快眠講座」だ。正直なところ夫の自分が読み進めると「結局どういうこと?」 と思う面も無きしもあらず(そしてタイトルの通り母親ばかりの表現に父親として少し抵抗を感じつつ…) なのだが、本にある月齢別のスケジュールは大いに参考になった。 妻はそれをもとに資料づくりのノウハウを生かしてスケジュールをつくり、共有してくれた。

ただ本の通りにやらなきゃという発想だと、その通りにいかない場面が生じると、そこで挫折してしまう。そもそも「この時間でいく」 と決めれば、その時点から息子のリズムが落ち着くといったわけではない。ここについては実際に試行錯誤した先人の実践例をリサーチすることで、対処法を走りながら探った。先行事例から学ぶのは基本的なことだ。例えば整理されていて、具体例が豊富な「理系女子ママの徹底リサーチ子育て: rikejo.net」などを参考にさせて頂いた。

【まとめ】「要件定義」 を明確にした

改めてまとめてみる。

○授乳のタイミングについて「赤ちゃんが欲しがったら」 というのは明確な定義が難しいし確かめようにない。

○それならば必要と考えられる量を決めて、 時間を決めるほうが判断もできる。

○その観点で実践例も多いジーナ式に目を付けた。 先行事例も参考に取り組んだ結果として、 息子の生活リズムは早々に整い、妻の仕事復帰を可能にした。

「親は赤ちゃんが欲しがることに敏感になるはず」 という意見もあるかもしれない。だが仕事で「要件定義」 の大切さを肌で感じている、さらにいうと苦労しているであろう妻からみると「それだって感覚の域を出ない」と感じたのだろう。 夫としても、妻の発想は納得できるものだった。

息子は夜もぐっすり寝るし、泣き続けることも稀になった。もちろんぶち当たる課題は本や先行事例がぴったりはまるものばかりではない。我が家では問題にぶつかるたびに妻がその課題解決力を発揮した。これからその個別の具体例についてもブログで書いていきたい。また息子の生活リズムが落ち着き、自分で寝られ、泣き続けることもあまりなくなったことがもたらした効用についてもまとめていきたい。

妻が出産3ヶ月で職場復帰した3つの判断

 妻は息子が生まれて3ヶ月で職場復帰した。時短ではなく、最初からフルタイムにした。妻のプロジェクト管理のお陰で息子の生活リズムが整ったのと、保育園には入れなかったが育児サービスが使えたこと、職場の理解があって実現できたことだが、妻はそもそも「半年以上は休まない」という方針で臨んでいた。これは妻が子育てプロジェクトの管理で本気を出した理由のひとつでもある。

経済合理性が判断材料

フルタイムになるべく早く復帰した理由はひと言でいうなら経済合理性だ。妻曰く「極論言うとオムツを替えるのは誰でもできる。でも子どものためにお金を稼ぐのは我々2人しかいないよ。 だから私はお金を稼ぎに行く」ということだった。

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もちろん妻も自分も息子となるべく長く一緒にいたいし、それはいまも変わらない。妻も「ある程度の時間は子育てに集中する選択が合理的だと考え、そうすることこそ両立だと思う人がいるのはわかる」と話す。それでも我が家の場合は当初から「フルタイムの手取り収入−保育サービスにかかるお金」≒育児休業給付金であり、育児休業給付金の支給率が下がる6ヶ月からは明らかに働いたほうが収入は多くなる計算だった(配偶者控除や夫である自分の所得も一応考えた)。それをもって、我が家では妻がなるべく早く復帰すべく準備した。

そもそも「2人ともキャリアを継続することが合理的」という考えで妻とは一致していた。稼げる人=息子を養える人が2人いることが、家族の選択肢を増やすと考えたのだ。妻曰く「それなら仕事を忘れないうちに復帰したほうが、今後の育児プロジェクトにもプラスだ」。ビジネス環境やトレンドの変化が早い業界でもある。子育ても大切したいが、それだからこそキャリアを断絶する期間を極力短くした。

育児のプロに任せるメリットも考えた

f:id:tnkdad:20190409024940p:plainもうひとつ妻が指摘していた大事な視点がある。「育児のプロに任せることでそこから学べることもある」ということだ。子育て経験が初めてのパパママだけよりも、保育サービスで専門家の力を借りたほうが合理的だし、さらにプロの技も取り入れられるものは使っちゃおうというわけだ。もちろんプロにもさまざまな人がいるわけだが、夫婦だけ、妻だけでみていては得られない知見を学べる可能性は高い。それは我が家の育児プロジェクトの向上そのものだ。

実際に保育のプロと話す中で気づいたり、工夫したことも少なからずある。問題もゼロではないが、自分たちと違う目線で育児経験の豊富な人が息子を観察してくれているのは「気付き」という面で心強い。この育児プロジェクトの運用にとっても、そして子育ての課題の発見と解消にもプラスに働くと考えている。

妻は帝王切開で出産した。産後に痛そうにする姿は夫としては心配だった。それでもプロジェクトをよりよくするために考えて判断する妻は力強かった。大変なことも多いようだが妻は仕事で、新しいプロジェクトにも一生懸命取り組んで新たな経験を積んでいるようだ。そして夫婦でお金を稼げている。

【まとめ】収支、キャリア、育児のプロ活用で判断

妻が3カ月での仕事復帰を決めた理由をあらためてまとめると、

○少しでも収支のプラス幅を大きくしたい

「極端に言うと息子のオムツ替えは誰でもできるが、お金を稼げるのは我々だけ」

○息子を養える人は多い方がいい

「2人ともキャリアを継続することが合理的」

○育児に保育のプロの手を借りるメリットがある

「育児のプロに任せることでそこから学べることもある」

という、3つの判断が大きかった。

これについては職場や家庭などの環境次第で違う判断もあるのかもしれないけど、我が家のようなケースでは、この3つの判断、中長期的な見通しを考えても、一定の合理性がある判断だと思う。

なお夫である自分はというと、出産前後と夏休みの有給の休暇は取得したが、それ以外は特に育児休業等は使わなかった。職場の都合もあったのだが、妻の判断と同じ理由が大きい(ただしスタートダッシュにおける父親の参加が大事だといま振り返って思う)。昨今では「男性も育休取得すべき」「女性が長く育休がとれるのが良い環境」という判断もあると思うが、それ自体が目的になる、もっというと実績づくりを重視するのは個人的には少し違う気もする。仮に息子の弟や妹を授かった時が来たら、夫婦とも必要に応じて考え、それぞれの職場とも相談しようと思っている。

当ブログ登場人物の紹介

当ブログに登場する人物を紹介します。

 我が家

割と長い同棲(事実婚?)を経て2015年に結婚。現時点で共働き夫婦+息子1人のマンション暮らし。夫婦ともフルタイム勤務で、実家同士は遠くないものの我が家からは離れており、帰省したとき以外は原則として子育てで親の手は借りていない。

息子

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2018年の夏に誕生。まゆ毛しっかり、よく飲み、よく食べる。好きなことは(本人に聞いたわけではないが)車観察とジョイント式コルクマットはがし。カメさん似!?だが、運動量は多い。

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夫からみて2つ年下。仕事はデジタルマーケティング分野でプロジェクトマネージャー兼エンジニアをしている。最近、職場では「データドリブン育児」に取り組む人として少し話題になったらしい。左利き。おさかな系。

好きなこと (たぶん)電気街探索&ガジェットチェック。生き物観察
好きな場所 (たぶん)家。秋葉原。海や森の中
好きな食べ物 (間違いなく)ジャガイモ、チーズ
好きな家事 (たぶん)料理、家電・情報機器の管理運用、断捨離

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書いている本人。30代後半。仕事はメディア関連。家で妻や息子をテーマにしたオリジナルソングを作っては、そのほとんどをすぐに忘れる。右利き。たぬき系とされる。

好きなこと 地図閲覧、サッカー観戦、飛行機( 特に小型機)や鉄道(特に路面電車)に乗る、古墳巡り
好きな場所 適度な田舎。人の少ないビーチ。古い寺社や教会
好きな食べ物 カボチャ、青魚、練りもの
好きな家事 洗濯、ゴミ出し、家計管理

 

※ときどき追加、更新しています

育児プロジェクトは初動が肝心

息子の誕生とともにスタートした我が家の育児プロジェクト。妻のプロジェクト管理の力をまず実感させられたのがその立ち上げぶりだった。

いの一番に子育ての習熟度UP

妻曰く「プロジェクトは初動が大事」。プロジェクトで言うところの「計画フェーズ」というものに力を割くべきだというのだ。

妻がいの一番に優先したのは「子育ての習熟度を高めるのに力を割けるようにする」ことだ。そのために計画的に妻自身の「衣食住のスコープ」を絞り込んだ。「スコープ」という言葉は聞き慣れなかったが、いわゆる実行範囲のこと。何を着るか、何を食べるかなど自分の身の回りのことはあらかじめ極力考えなくてすむようにミニマムに固めておき、そこにリソースを割かなくてもいいようにする。そうすれば子育てのスキル向上と、実際に実務にあたった上で短期、中長期の目標を定めることに力を注げるという発想だった。

衣食住の「スコープ」絞り込み

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スコープの絞り込みとは具体的にどんなものだったか。例えば食事。自宅での食事を毎食自分で考えて調理していたらエネルギーを割かれる。「栄養的に充足すればよい」と割り切り、決められたパックのサラダとスープを定期購入し省力化した。

着るものもそうだ。もともと服選びが好きな妻だが、今日は何を着よう、新しく気にいる服を探して買おう、とかやっていると初動に失敗すると思ったらしい。最初にこれならいい!と思える授乳タンクトップを選んで数着買っておき、1ヶ月はそれで回すと決めた。妻曰く「スティーブ・ジョブズはいつも黒のタートルネックと決めていた」とのこと。

布団も機能性重視で防水シーツに揃えた。清潔に休めれば必要十分だから、一番手入れが簡単なもので回せばいいということだ。

「イライラしても被害受けるのは子ども」

ストイックだよなと思っていたら、妻曰く「とにかく我慢しなきゃということじゃない」。あとから「あれもできない」「これもできない」とか思わないために、最初に最低限譲れない満足水準でルールを作ればいいということなのだという。だから不満にならないために必要十分ではあるそうだ。妻曰く「不満抱えてイライラしても被害受けるのは子どもでしょ」と。子育てプロジェクトは人も交代しにくい。さきに習熟度をあげて土台作った方に資源を集中投入することで、あとで自分のことをできる余裕が作りやすいとも考えたのだという。

子どもの成長はあっという間だ。育児プロジェクトは課題の変化も激しく、いま起きている問題に次々対処しなくてはいけない。妻曰く「(計画とチェックが大事にする)PDCAサイクルと(その場で観察して判断することを重視する)OODAループのいいとこ取りをしよう」と作戦を考えたのだという。この具体的な意味や実践例はまたの機会に整理するとして、刻々と変化する子育ての課題解決のためにはとにかくエネルギーを割いて、最初にレベルをあげることが大事だという妻の判断は明確だった。

妻が必要なものを絞りこみ、それをはっきりさせたことで、夫としても何が必要かわかる。食事の準備や洗濯など本当にやりやすくなった。振り返ると我が家の育児プロジェクトは初動における妻の判断が役立っていると思う。

ブログを始めたきっかけ~妻の課題解決力

 2018夏に息子が生まれて大きな発見があった。

妻の課題解決力だ。

妻のお仕事はデジタルマーケティングのプロジェクトマネジメント。とは言っても、夫である自分には未知の領域すぎて具体的に何をしているのかほとんどわからなかった。

プロジェクト管理を育児に生かす 

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しかし我が家で「育児」という一大プロジェクトが始まると、妻はその実力を家庭で遺憾無く発揮し始めた。課題に直面したときの判断がロジカルで、明確なのだ。情報も夫からみても信頼できるソースから要領よく集めてくる。

子育てに関して全くの素人からのスタートにほかならないのは、2つ年下の妻も同じだったはず。だが、疑問に思ったことをぶつければ、何らかのクリアな答えなり、判断なり、提案なりがかえってくる。

もちろん仕事と同じで育児には不測の事態もある。でも妻はリスク管理もしつつ、一つ一つ課題を解決し、手ごたえをつかんでいる。

妻は3か月で職場復帰

息子は生活リズムも感情表現も落ち着いているようだ。我々夫妻はともに実家の手助けが受けられないが、育児サービスをうまく活用しながら、妻は出産3カ月で職場にフルタイムで復帰を果たした。離乳食なども楽しんでつくり、息子との時間も大切にしている。その活躍ぶりに妻を尊敬できる要素がまたひとつ増えた。

その一方で子育てに対して気後れするようにもなった。何かやろうとしても妻に「先回り」されている気がしたのだ。妻の妊娠中から子育てに割と気合いを入れすぎていたので、妻に知恵も実働も先を越されているような感覚が苦しく、妻の背中が遠くなるように感じた。子育てキャリアは同じはずなのに・・・。その思いは息子がまさに赤ちゃんという状態から、だんだん子どもという感じに育っていくほど強まっていった。

妻の提言でブログ立ち上げ

なにがきっかけかは忘れたがある日、その思いを妻にぶつけた。少しケンカのようになってしまったが、その中で妻はひとつの提案をしてくれた。妻曰く「取材をして原稿を書く仕事をしているのだから、我が家の子育てプロジェクトを記録したらいいのに」。プロジェクト管理が妻の専門分野なら、自分は質問をしてカギとなる発言を拾うのが仕事だ。夫としてこの提案をもとに何ができるか考えた。

これがブログを立ち上げたきっかけだ。

具体的な課題解決の実例から、どういうポリシーで判断しているかなどまで書いていけたらと考えている。育児は子どもの数だけ違いがある。妻の刺激を受ける夫の視点で我が家の育児メモを残してみようと思う。